身体は2メートル近く(?!)もあって大きい体格ですが、彼の旋律は、ロシア的哀愁というか、繊細な感じを受けるので、男っぽいのにナイーブ、という、今でいう「ギャップ」の魅力があったのだと思います。
そんなラフマニノフですから、当時の世の中の女性がやはりほうっておくわけがありません。
彼のモテエピソードの中にも、お花にまつわるものがあります。
ラフマニノフは「ライラック」という歌曲を作曲したのですが、その後、匿名の熱狂的ファンによって、彼の行くところ行くところ、白のライラックの花が届くようになったそうです。
(この送り主は諸説あるので、ここでの特定は控えます)
映画「ラフマニノフ ある愛の調べ」という映画が昔にあったのですが、ラフマニノフにまつわるライラックの伝説が、美しい映像で綴られます。
この映画は、伝記的というよりは芸術的創作部分が多い映画なので、女性のほうがウケが良いのかもしれませんが、
男ラフマニノフが、ライラックの大きな鉢を抱えてそれを庭に植えるシーンの、ライラックの美しいこと。
アメリカへ亡命せざるをえなかった、ラフマニノフのその当時の苦悩や祖国への望郷をライラックという花が物語っています。
日本人の桜への思いと似たような、ロシア人にとって郷愁をそそる花なのでしょうか。
実際、春に咲くロシアのライラックは、大木でその香りも甘美高いものだと言われています。
日本で言うと、やはりライラックは、一般的に春。
なかなか良い状態で通年手に入るものではなく、そして水が下がりやすい難しい花ではありますが、ただ、手に入るときは、ザックリと花瓶に飾るだけでも映えると思います。
銀座の店舗で働いていた頃、ライラックの花を求めていらっしゃる方はハイセンスな女性が多かったな、、という記憶です。
今回は、最後に、
ラフマニノフの「ライラック」ピアノヴァージョンをお聞きください。
こんな甘い旋律も生み出せるのですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿